正月2日国王神社参詣ツーリング~将門公終焉の地へ

国王神社入り口

元旦の密蔵院の初詣に続き、参詣ツーリングします。風が強くて、ツーリング日和とは言えませんが、いままであまり詣でたことのない所に向かいます。

自宅を朝8時に出発して、122号→298号→4号から県道3号線経由で往復100キロちょっと。風も強いけど、気温が低くいきなり122号沿いのコンビニでトイレ休憩となりました。

走行中はそれほど風の影響は感じなかったのですが、橋や長めの信号待ちで四方から突風に襲われ、危ういこともありましたが、バランスを崩さないように集中して耐えぬきました。こういうのを颶(グ)風というのですね。

県道に入ってからも、強風はおとろえず、利根川を渡るとき、右側に流され焦りました。キープレフトを守っていたのでラインははみ出しませんでしたが、もっと減速して備えるべきでした。

利根川を渡る芽吹大橋

橋を渡って坂東市に入ると目的地まで残り8キロほどですが、寒さも応えて、上半身が冷えきっていたので、我慢せずコンビニで休憩(ローソン岩井矢作店)。神社のトイレ事情もわからないので良い判断でありました。

都心から50キロほどしか離れていないのに、うちの近所のコンビニとは異なった雰囲気でした。レジでその都度客に新年の挨拶をするお店の人。コンビニって常連客でもあまりわかったふうなことをしないものだと思っていたけど、違うんですね。

時間はまだ9時半なので温かいコーヒーを飲んで、ゆっくりめに休憩しました。トイレの張り紙が面白かった。

ここ(ローソン岩井矢作店)から国王神社までは10分ほどの距離です。道も県道20号をまっすぐなので迷うこともないかと思ったものの、何度かわかりにくい分岐もあり、とにかく20号を走ることに専念しました。

ショートカットせず、右折車線のある交差点で右折して結城方向へ向かったのですが、この県道20号線、片側1車線の50キロ道路なのですが、前の車について走っていたら、スピードメータが壊れたかと思い、あわててアクセルを戻しました。

しばらく走ると左手に史跡案内の白い棒、そして九曜紋と鎮守の杜が見えてきます。出発してから休憩も入れて2時間ほどで国王神社に到着しました。バイクなので置き場所に困ることもないとは思ったものの、境内の空きスペースに駐車してホッとしました。有志の方がドラム缶で焚き火をしていたので、バイクを降りてから、しばらく焚き火で暖まりました。

きょうは、社務所は開いていますが、御朱印の授与は正月の3が日と将門まつりのときだけだそうです。それ以外の日は書き置きもいただけないようで、特別御朱印集めをしているわけではないのだけど、貴重な御朱印をいただきたいと思いました。右手奥が社務所です。

国王神社到着の図

お参りをして、社務所に朱印帳をあずけ、境内をしばらく散策しました。青空の下、茂った高木が陽の光を遮り、冷たい空気が自分を含め全体を清めてくれているようです。街道から数メートル入っただけですが、鎮守の杜パワーを実感しました。

明かりの灯った拝殿、その後ろの幣殿と本殿が茅葺屋根で一続きになっています。写真はありませんが、横から見るとその様子がよくわかります。見ての通り、拝殿の屋根には千木や鰹木がなく、代わりにシュロの束が用いられているとのことです。皮の部分を束ねているように見えます。由緒などはこちらを参照してください。

國王神社(国王神社) | 平将門公 終焉の地 - 下総国坂東市
天禄三年に将門公の三女が創建。下総国猿島郡(茨城県坂東市)に鎮座する國王神社です。

拝殿屋根部分について国王神社のホームページの解説には次のように書かれています。

拝殿及び本殿の棟には干木や勝男木がなく、その替わりに棕櫚(しゅろ)の束が用いられています。これは神の御魂の降臨の場を意味するものといわれ、非常に珍しい形です。

シュロは他の宗教でも馴染みがありますが、千木や鰹木がないことと、シュロの束が神の降臨の場を意味する。というのは、少しわかりにくい気がします。でも、派手さはありませんが、シンプルで清らかで、祀られている将門公にふさわしい神殿だと思います。

国王神社拝殿

本殿の屋根も同様です。

拝殿から神社入り口に向かって参道を見たようすです。鎮守の杜は高い木々が鬱蒼としていますから神の降臨の場として文句なしですね。狛犬が参道を見渡し本殿を守っています。

神殿を守る狛犬

こちらが神社の入り口です。木製の鳥居は両部鳥居でした。

神社入り口の両部鳥居

拝殿前で新年の献酒が参詣者に振る舞われていました。この時間帯は車で参拝に来た人が多く、いただいている方はいませんでした。ナルゲンを持参して一口分持ち帰りたかったです。ダメかしら。

献酒が振る舞われていた

散策後、社務所に戻って朱印帳を受け取りました。「国王神社」と書かれています。御朱印の写真は掲載しないので、今回も写真はなしです。

私は、信条とかではないのですが、神社に詣でる機会は少ないです。観光で訪れた地域に行ってみたい神社があれば、お参りしますし、地元の氏神様にも行きます。それ以外で参詣するのは多くが人神様の神社です。

そもそも、なんで国王神社に詣でようと思ったのか。昨年までは、将門公を祀っている神社に進んで行くことはありませんでした。はとバスで大手町の首塚に行ったことがあるだけです。実は昨日初詣に行った安行の密蔵院も将門ゆかりと言われていますが。

将門についての知識も、私達の頃は日本史で承平天慶の乱として簡単に触れられるだけでしたし、その後の将門像も、大河ドラマは見たもののまだ子供だったので、それほど興味を持つこともなく、祟られるイメージが強く近寄りがたかったのです。

昨年、吉川英治の平将門を読みました。もちろん小説なので、その人物像は吉川英治の創作が大きいとは思いますが、祟とは無縁、認識を改め、敬意を払う意味もあって、来年(昨年から見て)の3が日の参詣に、将門公を祀っているところに行こうと決めたのでした。そして、バイクで行くことも考えて、将門公終焉の地である岩井の国王神社を選んだのですが、ほんとうに来てよかったです。

予定では下総利根大橋を渡って帰るつもりでしたが、風を考えコース変更して、道の駅さかいを目指しました。この時点では道の駅さかいが開いているかどうかはわからなかったのですが、多くの道の駅がお休みしているなか、道の駅さかいは営業していました。

はじめての道の駅です。駐車場に入るときにコーンで囲ったバイク置き場へ誘導してくれました。専用の2輪駐車場を設けなくても、駐車スペースを作ってくれているのは、ありがたいです。先客がいましたが、私と入れ替わりでした。

1月2日も営業していた道の駅さかい

外は寒いので店内は混んでいましたが、フリーの飲食スペースで温かい飲み物と持参したおにぎりを食べて昼食、しばしくつろぎました。今の時代どこにでもコンビニやファミレスがあるので、食べ物や飲み物に困ることはないのですが、ツーリングのときはたいていおにぎり持参です。

バイクに乗り始めた頃は、休憩がうまくできずに、100キロくらいだったら休憩なしで走り、ルートから外れて、迷子になったり、疲労で足がつったり、トイレが見つからなかったりで、難儀しました。コンビニに立ち寄るようになっても、取り回しや先のことが心配で、気が休まらなかったのが、いまは満足のいくコンビニ休憩ができるようになりました。

いまだに、あまり余裕はないですが、1年を通じて寒いときも、暑いときも、やっとそれなりにツーリングを楽しめるようになってきたのかなと思います。

道の駅さかいでの休憩後、利根川を渡り4号線に出て、再度休憩のため道の駅庄和に寄りました。ここがお休みなのは承知していましたが、いつも立ち寄る道の駅で、本日の最後の休憩です。

帰りも風は止まず、ときどき突風に煽られながらも、無事に帰還しました。国王神社で帰路の交通安全も祈念したことは言うまでもありませんが、祈念したからこそ安全運転怠るべからずで、無事にツーリングを終えることができて感謝です。

100キロちょっとのミニツーリングでしたが、強風の影響で数日首の痛みと頭痛に悩まされました。

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