三連休の初日はきのうのまでの寒さがうそのように小春日和とも言えそうな暖かで風もなく、紅葉狩りにはもってこいの天候だ。ということは、多くの人が同じことを考えるのだろうな。本日の目的地は、かねてから一度行ってみたかった大和桜井市の談山神社(たんざんじんじゃ)を中心とする多武峰ワンダーランド。談山神社のHPによると、紅葉まつりが行われているらしく11月半ばが見頃だということで、まさにいま紅葉真っ盛りというところだ。
道はところどころ渋滞もあったが、桜井の駅付近までは順調で予定した時間に到着見込みかと思ったら、談山神社まであと5キロほどの地点から激しく渋滞した。片側一車線で一部対面通行できない細い道路を大型の観光バスや桜井駅-談山神社のシャトルバスがすれ違うために交通規制されている。あと5キロのところから大駐車場まで約1時間かかった。大駐車場よりも下に中小の駐車場はあるが、歩く距離が長くなるのでどちらをとるかといったところだ。駐車料金は観光バス以外は終日無料という大盤振る舞いだ。
参道のみやげもの屋は、観光客で賑わっているがすでに15時過ぎなので急がなくてはならないはずが、ついつい味噌おでんに目がいってしまう。
入山拝観料は大人500円で、17時受付が終了する(通常は16時30分が最終受付)。すでに15時を回っているが入山の受付の人で列ができている。駐車場の車のナンバーを見て関東や四国など多方面からの観光客が多いのに驚いた。そんなにメジャーな景勝地だとは知らずにちょっとあまく見ていた。さらにJAFの会員優待が使えることを知らず正規料金で入山した。JAF会員の人は会員証を提示すれば450円だった(同伴2名まで)。
拝殿の手前左側に談山神社のシンボルとでもいうべき木造十三重塔(重文)がある。紅葉と十三重塔をバックに記念撮影をする人だらけで、なかなかベストショットが定まらない。塔の後ろに見えるシートがかけられた建物は権殿で平成の大改修で現在工事中だった(平成18年3月から行われている平成の大改修は平成23年10月まで行われる)。
十三重塔側からのアプローチで石段を登りいよいよ拝殿。楼門(重文)を通り本社拝殿へは履き物を脱げば誰でも自由に上がることができる。拝殿の外の回廊から赤く色付いた紅葉が美しい。紅葉の向こうに見える建物はレトロな造りの多武峰観光ホテルで、景色にとけ込むようにひっそりと建っている。 さらにその向こうの山々は、黄色のブロックや緑のブロックが少しもやってはいるが全体の景観が秋の空気を感じさせてくれる。
山の景色に気をとられうっかりわすれてしまいそうだったが、拝殿の中庭を隔てて鎌足公を祀る本殿(重文)を眺める。
楼門そばの授与所は、お守りやお札の授与でご多忙のようだ。 おみくじはセルフになっているが200円とやや高め(笑)入山料も低価格だし、駐車所も無料なのだからお守りのひとつくらいいただくべきなのだろうが、かわりにご朱印をいただいた。
少し残念だったが、時間がないので談山(かたらいやま)も鎌足公の墓所のある御破裂山も今回は断念して、登山口の写真だけ撮った。談山までが徒歩10分、御破裂山までは徒歩20分足らずなのだが、途中分岐があり、それぞれ方向が違うのだ。石段を下り途中で右へ曲がりスロープを抜けると、けまりの庭に出る。神廟拝所と総社拝殿(ともに重文)がけまりの庭を挟んで向かい合わせに建てられている。西側の出口で念誦崛不動尊(ねずきふどうそん)の場所を聞いたのだが、案内には徒歩20分となっていたがもっとかかるらしい。
時間がないのはわかってはいるが、味噌おでんの魅力には勝てず。1本100円。お安い。味噌がとけてくるから横向きに持ってくれとお店のお兄さんに言われて手渡されるも、写真を撮ろううと思ったら、味噌が流れてきたのでパクリ。 歯形がついてお下品ですがうまーい。味噌おでんには目がないのです。駐車場に着いたのが16時過ぎなので急がないと念誦崛不動尊を見られない。案の定わんこはジーンズに味噌を垂らしてました。おでんの串をゴミ袋に入れようとしていたら警備のお兄さんのこのペットボトルに入れなさいとの親切な申し出を受け、お言葉に甘えさせていただいた。談山神社は5キロ以上前から警備員を配置して、車を誘導している。トイレも多くはないが少なくもない。花見や紅葉狩りでトイレに困ることありませんか?関西のお祭りも同様で誘導員がいない、仮設トイレがないといった不便さを感じることが多かった。天神祭もPLの花火もあの人出で、仮設トイレひとつ設置しない。コンビニのトイレやスーパーのトイレを長い列に並んで使うしかないというのには驚いた。それに比べ談山神社は、無料駐車場、トイレ、警備すべて完璧。大和屈指の紅葉の名所はさすがだと思った。
本日のもう一つの懸案事項であった念誦崛不動尊なのだが、残念ながらきょうは車が入れないのでまたの機会にすることにした。あと20分もすると日が暮れるので徒歩で行くには無理だし、200メートルほど草深い山道を下らなくてはならないようなので、すごく充実した一日だったこともあり無理はしないことにした。よくリサーチして暖かくなってからまた出直そうと思うのであった。