わんこが東京に出張していたので、うさぎやのどらやきを買ってきてもらうことにした。前もってお願いしておくと忘れてしまうので、帰ってくる当日に電話をした。東京にうさぎやは3軒ある。上野、阿佐ヶ谷、日本橋。東京からのぞみに乗るのだから当然日本橋で買ってくることも予想されたが、日本橋店は土・日は休み、阿佐ヶ谷は逆方向だし、たしか土曜が定休。消去法でいくと開いているうさぎやは上野しかないと思いあえて確認しなかった。
ところが、日本橋本店は確かに土日は休みなのだが、ここの支店ともいうべき中央通り店が土曜に開いていることを、わんこの持った紙袋を見るまですっかり忘れていた。
10個入り1箱では特にお願いしない限りはスーパーのレジ袋みたいな無地のビニール袋のはずなのだ。中を覗き込むと黄色の包装紙。
出張帰りで荷物もたくさんあるにもかかわらず、30分も並んで買ってきてもらってほんとに申し訳ないことをしてしまった。しかもわたしの食べたかったのは上野うさぎやのどらやきだったわけだし。皮の弾力がほんのわずかながら日本橋よりも強く、甘さも下町風で強めだ。どちらも甲乙つけがたくおいしいのだが、各店独自の経営なのでお味も同じではないのだ。値段は上野が180円で、日本橋が170円。
こういうのを怪我の巧妙というのだろう。わたしがちゃんと上野うさぎやと言わなかったことが幸いして、久しぶりに食べた日本橋うさぎやはすごくおいしかった。もしかすると2年間の関西暮らしで自分でも気がつかない味覚の変化が生じているのかもしれない。日本橋のほうが甘さが控えめで上品だから、日本橋のほうが好きっだと言う人も多いのだ。
ちなみにうさぎやさん3軒とも親戚関係の独立店舗だが、本家本元はやはり創業の地上野うさぎやであろう。つまり単にうさぎやといえば上野うさぎやを差すのだ。ロゴも「うさぎや」は上野だけで、日本橋は「うさぎや日本橋一」となっている。
どの店もどらやきの消費期限は翌日。でもなるべく当日食べるべし。どらやきはスーパーで売るようなものではないのだ。大阪のなんとか本舗が少し前に民事再生法を申請したが、いただき物ではじめて食べたときびっくりした。文明堂の三笠山のほうがだいぶましだからね。大阪の人ってあのどらやきおいしいと思ってたのかね。
上野うさぎや
東京都台東区上野1-10-10
03-3831-6195
OPEN:9:00~18:00
定休日:水曜日
日本橋うさぎや
東京都中央区日本橋1-2-19(本店) 1-3-8(中央通り店)
03-3271-9880
0PEN:9:30~18:00
定休日 本店=土・日・祭日 中央通り店=日・祭日
阿佐ヶ谷うさぎや
杉並区阿佐谷北1-3-7
03-3338-9230
OPEN:9:00~19:00
定休日:土曜・第3金曜