親鶏は手に入りにくい食材だが、近所に扱っている鶏肉店があるので鶏鍋のときはよく利用する。親鶏って何かというと、食肉用の鶏ではなく卵を産ませるための採卵鶏(さいらんけい)が歳をとってあまり卵を産まなくなったら廃棄処分されるのだが、多くの鶏は廃鶏とか捨鶏と呼ばれ、加工品やペットフードへの道をたどる。ところがその中で特別に鶏肉業者から親鶏という輝かしい呼称を与えられたものだけが親鶏として人間さまの食用となるのだ。ブロイラーをはじめとする食肉用の鶏は60日~120日くらいで出荷されるが親鶏は生後2年くらいたっているから若鶏と違って肉が硬い。もちろん採卵鶏としてよい環境で育っているから安全性も高いはず。友人に教えてもらった丸亀の一鶴という鶏料理屋ではじめて親鶏なるものを食べてその存在を知った。前振りが長くなったが、親鶏と鶏肉店のつみれを使った鍋を作った。つみれはなしで親鶏のみというパターンでもOK。
材料(2人分)
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親鶏モモ肉1枚(150g)
つみれ(市販品)300g
白菜適量
水菜適量
春菊適量
生しいたけ6個
もめん豆腐小1パック
ごぼう1/2
長ネギ2本
えのき1把
糸こんにゃく小1袋
出汁汁(1500cc)
ポン酢
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雑炊用
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ご飯
ミツバ
塩少々
玉子1個
ポン酢
■作り方
1.鍋に1500ccの水と出汁昆布を入れやや弱目の中火にかけ沸騰する直前に昆布を取り出す。
鍋が大きくない場合は900ccにしてあとで水を足します。
2.親鶏は細かく包丁を入れ一口大に切る。
3.出汁昆布を取り出した鍋に親鶏を入れ60分~90分煮る。
火加減は一度沸騰したら弱火にして、リードクッキングペーパーを落としぶたにするとアクも取れるので便利です。
4.ごぼうはささがきにして水にさらしてアク抜きする。
5.糸こんにゃくは切って下茹でして湯切りしておく。
6.他の材料も洗って好きな大きさにカットして水を切る。
7.親鶏が煮えたら火を強火にしてつみれをスプーンで丸めながら鍋に入れ、ていねいにアクを取る。
出汁が少ない場合は水を足して一度湧いてからつみれを入れます。
8.つみれの表面の色が変わったらささがきごぼうを入れる。
9.他の材料を適時入れて火が通ればできあがり。
ポン酢でアツアツをいただきます。
■ここから雑炊
10.残りご飯を水で洗いぬめりを取る。
11.鍋に残った野菜などがあれば掬っておく。
12.洗って水を切ったご飯を入れてしばらく煮る。
13.火を止めて玉子、ミツバのみじん切り、塩、ポン酢を入れてよくかき混ぜる。
ポン酢(うちは旭ポン酢)に鍋の出汁を大さじ2杯ほど入れるとまろやかになって食べやすい。親鶏のモモ1枚で市販のトリガラスープを使うより濃厚で香りの高い出汁が出てやみつきになる。親鶏肉は長時間煮てもしっかり鶏のお味が残っている。親鶏はスーパーには売っていないので、興味のある人は近所の鶏肉店を偵察してみよう親鶏を売っている鶏肉店は間違いなくレベルが高い店です。売っていない場合は。通販を利用するとよいでしょう。鍋の具材を食べ尽くしたら最後に雑炊を作っていただきました。
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