江戸前のあなご玉ゐ

東京駅で友人と待ち合わせしをて日本橋の玉ゐへあなごの箱めしを食べに行くことにした。新幹線のなかで思い立ったので予約を入れていないけど大丈夫かな?と思いつつ。案の定満席でカウンター席でも1時間ほど待たなくてはうまいあなごにはありつけないとのこと。適当に時間をつぶそうかとも思ったが、空腹のため(笑)室町店のほうが空いてないか聞いてもらった。運良くテーブル席が空いているというので、室町店のほうに移動することにした。ロッカーに荷物を入れたので帰りに東京まで戻らなくてはならないが、まぁよいか。電話で問い合わせをして予約を入れてくれた本店のおねえさんが、タクシー使ってくださいと言うのでお言葉に甘えさせてもらう。VIP待遇ですねぇ。さすが日本橋の老舗は違うと友人も驚愕する。

通りに出てタクシーを拾おうとするも個人タクシーはすべて実車中。しかたないので会社のタクシーにしたが、1台目は地理不案内でちんぷんかんぷん。日本橋をわたってまっすぐ行くだけなのに、ほんと最近の東京の会社のタクシーは道を知らない。せめてナビ装備してほしいものだ。そのまま降りて2台目に乗り込むと、こちらは一応説明に反応はするものの、一通の入り方がわからないというので、近くで降ろしてくれればいいからと一通の出口付近まで行ってもらうことで手を打つ。

東京のタクシーって久しぶりに乗ったのだが初乗り710円もするんですね。ガソリン代の高騰のしわ寄せなのだろうが、ワンメーター710円は高すぎだと思いませんか。今回は玉ゐさんで持ってくれるので乗りましたが、自腹だったら迷わず歩きだ。

 

室町店はそばの砂場のとなりにある2階建ての旧家。最寄り駅は新日本橋または神田だ。お店に入って本店から電話をしてもらった者だと告げるとまずタクシーの領収証をお預かりしますと言われた。今回は箱めし食べて帰るだけなのでちょっと恐縮です。

ここのあなごは、産地は瀬戸内産や宮城産などその日や季節によってまちまちだが、その日の一番いいあなごを仕入れているのとのこと。友人とともに中箱(2800円)の合いのせと茶漬け用の出汁(200円)をお願いしてしばし待つあいだに、タクシー代を赤い封筒に入れて渡された。こういう心遣いに最近あまり出会わなかったので感激。ほんとに気が利いてる。

合いのせというのは焼きあなごと煮あなご両方を一度に楽しめるお得な食べ方だ。焼きあなごのほうが好き、いや煮あなごだという方も、ここ玉ゐではまず合いのせを注文してとろとろの煮あなごと弾力のある焼きあなごの両方を味わうことを是非おすすめする。小箱(1600円)では合いのせはなく、中箱(2800円)と大箱(3600円)の場合にこの頼み方ができる。女性でも普通の食事量の人なら中箱が適量で、あたしは少し大食いなのでご飯は大盛りにしてもらった。出汁はあなごの骨出汁でひつまぶしのように最後にお椀によそって薬味(わさび、ネギ、白ごま)を乗せて出し汁をかけてお茶漬け風にいただく。適当なところでテーブルの鈴を鳴らすとおねえさんが熱い出汁を持ってきてくれる。あなごはうなぎに比べてヘルシーなので女性にも人気だからダイエット中でもOKかな。

室町店は100年以上も前に作られた旧家らしく階段ははしごのように急こう配(少し大げさ)。場所柄日本橋の本店はマダムやカップルが多いが、室町店は金曜日ということもあり仕事帰りのおじさまたちが日本酒を楽しんで大はしゃぎのとてもよい雰囲気だった。まさに大人の世界である。日本橋本店はもちろんだが、室町店も夜は予約をして行ったほうがよいと思う。なお下記の営業時間などは日本橋室町店の情報です。

 

あなごの玉ゐ日本橋室町店
東京都中央区日本橋室町4-3-6
03-5203-6250
OPEN 平日 11:00~14:00 17:00~22:00(L.O 21:30)
土曜日 11:30~15:00 16:30~20:30(L.O 20:00)
定休日 日・祝