きょうはジョニー・トーの『エグザイル/絆』の大阪公開初日なので、わんこを誘って観に行くことにした。映画は好みの違いがあるので、あまり人を誘うことはないのだけど、エグザイル/絆は誰が観ても楽しめると思ったからだ。大阪は十三の七藝とシネマ心斎橋の2館だけでひとりだったら行き慣れた七藝を選ぶのだけど、きょうはお連れがいるのでシネマ心斎橋にした。夕方からの上映回なので映画の前に軽く何か食べることにした。
わんこの提案は天丼。以前から一度行ってみたいと思っていた天丼の店があったのだが、軽い食事=天丼という発想は奇抜すぎて、いつもなら却下するのだけど、きょうは映画につきあってもらったので、まずは店の前まで行ってみることにした。
店の前まで行くと店内には運良く客がひとりもいなかったのと天ぷらを食べるイメージができあがって即入店。以前見たときはもっときたない感じがしたのだが、中に入るとカウンターはぴかぴかだ。カウンター6席のみでメニューは天丼(600円)と赤だし(50円)のみ。入店すると注文しなくても店主が自動的に天丼を作り始める。息子さん(ちがうかも)らしき人が天ぷらが揚がるタイミングでどんぶりにご飯をよそり、揚げたての天然エビ2尾と海苔をのせて丼つゆをかけてカウンター越しに手渡す。多分ここでお会計というのが正しい方法だろう。あたしらは、わんこが食べ終わって外に出るときにお会計した。
花を横につけたエビ天はプルプルしていて600円という値段でこの内容は大変なお値打ち。あたし的には丼つゆが少し多い気がした。12才以下の子供は不可の貼り紙があるのだが、これも営業継続の危機管理でありしかたないだろう。だって席数が6席しかないのだから客の回転率の低下は死活問題でしょ。回転が悪いと売り上げが上がらない。そのためには客も自発的に早食いを意識しなくてはいけない。ほとんどの客は特に意識しなくても、もともと食べるの早いから問題ないけど、食事速度の遅い人や女子は意識したほうがよろしい。女子のあたしは、一生懸命食べても少し遅れをとる。あくまでエサではなく食事なので、自分の最速のおいしくいただけるペースで食べればよいが、連れが先に食べ終わったら先に外に出てもらおう。食べている途中で次々に客が来て(といっても6席しかないので)満席になったので、ちょっと焦ってしまったけどおいしく完食。
待っている間に店内を観察したのだが、一升炊きのガス釜が2つ。業務用としては一升炊きは小さい。この価格では高いお米は使えないからなるべく炊きたての状態で出すのだろう。天ぷら鍋も小さめで油を大量に消費しないように、かつ頻繁に油を取り替えるくふうがされている。細かい企業努力で低価格を維持してきたのだろうが、さすがに50円の値上げ(550円→600円)。なんだか看板の貼り紙が痛々しい。早い、安い、おいしいの三拍子そろった天丼でありました。また行こ。
天丼の店
大阪市中央区千日前1-8-16
06-6213-3607
OPEN 10:00~19:00
定休日 水第2第3木曜
12才以下不可