法典ヶ原をあとに~また新しい冒険の予感

行徳浦安観音霊場の1番札所からいきなり100番に来てしまったので誰かがお怒りなのかもと思う反面、ここで転けて帰りは一段と安遠運転しろよという戒めだと思って、元気を出して帰ります。

スターターが何度か空振った。大丈夫、まだ時間が経ってないよ。少し待って再度プッシュ。ギアを1速に入れかけ皆さんにお礼を言って出発しました。ところが、出発してすぐに2速に入らないことに気がついた。

一昨年転んだときと同じ状態だ。前回はわんこがいたので処置してくれたのだけど、今回は自力でなんとかしなくてはならない。歩道に止めてようすをみると、クラッチペダルがジェネレーターカバーにあたってシフトチャンジができないのだ。手で押すと2速に入ったが、キックでは、角度的に無理なのかシフトアップできない。工具もないし、まさか1速のまま川口まで帰るのは無理だろうし、どうしたものか。昼間だからまだ気持ちに余裕はあるけど、どうするか。写真はすでにペダル修理積み。

木下街道は少し渋滞していました。これが、中山競馬場に近くなるとさらに混む。帰り道は、前もって決めておいたのがよかった。北方十字路交差点を右折して180号に入る。ここまでは渋滞で1速でぐぅお~という感じで交差点も曲がって180号をたらたら、ガソリンスタンドで相談してみることに。観音堂から1.5キロほど走ったとこで昭和シェルのスタンド発見、セルフだけどここにしたのが正解だった。

ペダルが曲がっているので、応急処置としてペダルの位置を変えてもらうことに。ステップを外さなくてはならない作業だったのに、手際よくやってくてれて、サービスだって言われてせめてもと思ってガソリンを入れて、ほんとに心からお礼を言って出発した。これは、まさに観音堂のご加護だったに違いない。

シフトチャンジはできるようになったが、ペダルがいつもより下にあるので、シフトアップは足首にも足の甲にも力が入る。足先をすねに近づけると当然、スネに力が入り負担がかかるのだ。私は、足のスネがつるという持病(というわけではない)があり、ここ何年かは収まっているが、無理な角度でのギアチェンジはとても不安だった。

渋滞なら渋滞でいいのだけど、中途半端な速度で走ったり止まったりはつらい。幸いにもこの先180号はよく流れていた。初めての道だがわかりやすい。6号線に入ってくるりとまわって298号に入る。298号はいつも走っているので、この辺は走ったことがないにしても、気が楽だ。常磐道を越えて、川を渡って草加あたりまで順調に来たが、少し道が混み始める。

それにともない私の足もサインを出し始めている。人間の身体はバランスが大事で、左足に負担がかかると右足にも影響が出るのだな。警戒してなかった右足のふくらはぎが、足を着いたときにつりかけた。危うかった。完全につっていたら転倒間違いなしだ。背の高い人は、足着きのことなんか気にもしないだろうが、両足ツンツンで、片足をべったり地面に着けるときはおしりをずらさないと無理だ。お尻をずらさないで、つま先を伸ばすと当然ふくらはぎに力が入る。

もう右足は着けない。対策として、止まるときは必ずギアを1速に入れて止まる。当然クラッチレバーは握らなくてはならないが、足のことを考えると、このほうが現実的だ。残りの距離は15キロくらいか。298号は脇道に出て2度ほど降りてストレッチをした。一度は右足の太ももの裏側からお尻にかけてつってしまい。降りて道端にうずくまってしまった。

122号に入ると道も狭いので休憩もしずらいので、なるべく一気に走りたい。そう思っていたのだが、途中でさらに2度歩道に上がって休憩。時間は17時。もう川口市に入っているので、残り4キロほどだ。122号からショートカットの一通の道に入り、ホッとする。あと1キロ少しだ。

私はいつだってこのタイミングで高名の木登りの格言を自分に言い聞かせる。ホッとはしても安心も慢心もせずに自宅の駐輪場でスタンドをかけるまで注意を怠ってはいけない。

そして、無事に自宅に到着。本日の走行距離は70.5キロ、走行時間4時間で、うち1時間はお参りやスタンドでの作業待ち。そして何度かの短いストレッチのための休憩。

本日の冒険ツーリングは自分にとって、とてもいい経験になった。メンタル面でも自信がついたし、人の親切にも出会え、不調な部分のフォローの仕方や、長い距離(自分にとっては)万全でない状態で走る時の力配分や休憩のとりかたなど、すべて自分で判断しなくてはならないわけで、とりわけ足が吊りそうなときに、今後どうするべきか分かったような気がする。

 

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